【四谷大塚6年上 第13回】完全攻略ガイド!各教科の分析・優先順位とわかりやすいポイント解説
はじめに
中学受験の天王山と呼ばれる夏休みに向けて、日々過酷なスケジュールをこなしながら机に向かっている6年生の皆さん、そしてお子様の体調管理からプリント整理、学習のフォローまで、休む間もなく全力で伴走されている保護者の皆様、毎日のお勉強本当にお疲れ様です。
四谷大塚「予習シリーズ」6年上も第13回を迎えました。前半戦の山場を越え、そろそろ疲れがピークに達し、「宿題が回らない」「やってもやっても終わらない」と息切れを感じやすくなる時期です。この第13回は、算数の「数と規則性(2)」、国語の「因果関係の文脈」、理科の「気体・金属」、社会の「現代の日本と世界(2)」と、どれも入試本番で頻出かつ、思考力と暗記力の両方が求められるヘビーな単元が揃っています。
焦る気持ちは痛いほどわかりますが、どうか深呼吸をしてください。この時期にすべてを完璧にこなそうとすると、親子ともに必ずパンクしてしまいます。ここで重要なのは、「志望校のレベルと現在のお子様の実力に合わせて、やるべきことに優先順位をつける」ことです。勇気を持って「捨てる問題」を決め、「絶対に取らなければならない基本」に的を絞ることが、最終的な合格への近道となります。
本記事では、あくまで「無理なく、無駄なく」学習を進めるためのヒントとして、第13回の各教科の内容を詳細に分析し、学習の優先順位と「親が教えるときのわかりやすいポイント」をまとめました。各ご家庭のペースに合わせて、取り入れられそうな部分だけをヒントとしてご活用いただければ幸いです。

第1章:算数「数と規則性(2)」〜数の性質を使いこなし、パズルを解く〜
■ 第13回の内容分析
算数の第13回は「数と規則性(2)」です。主な復習テーマとして「倍数と約数」「素因数分解の利用」を扱い、新出テーマとして「あまりの性質」「単位分数の和」が登場します。 「数の性質」は、図形や速さと違って公式に当てはめるだけでは解けず、「書き出して法則を見つける」「素因数分解を利用して数の構造を暴く」といった、パズル的な思考力が求められます。特に「あまりの性質」は、条件を整理して正解を導き出すため、頭の使い方が非常に重要になり、苦手とするお子様が多い単元です。

やるべきことの優先順位
1. 倍数・約数と素因数分解の完全マスター(優先度:高)
最大公約数や最小公倍数を連除法(すだれ算)で素早く正確に求めるスキルや、素因数分解を使って約数の個数を求める基本は、すべての土台です。ここがおぼつかない場合は、5年生のテキストに戻ってでも確実に定着させましょう。
2. 「あまりの性質」の基本パターンの習得(優先度:高)
「3で割ると1余り、4で割ると2余る数」といった条件から数を見つけ出す問題は頻出です。「余りが同じ」「不足が同じ」といった基本パターンを見抜けるようにすることが最優先です。
3. 「単位分数の和」の暗記と利用(優先度:中)
「1/2 = 1/3 + 1/6」などの単位分数の分解は、難関校でよく出題されますが、中堅校を目指す場合は、基本の形だけ頭の片隅に入れておき、深追いは避けても構いません。
わかりにくいポイントのわかりやすい解説
「あまりの性質」で子どもが最もつまずくのは、条件をどう処理していいか頭が混乱してしまうことです。特に「余りが違うけれど、不足が同じ」というパターンでフリーズしがちです。
保護者の方がサポートする際は、「余り」ではなく「あといくつで割り切れるか(不足)」に注目させる声かけが有効です。 例えば、「5で割ると3余り、7で割ると5余る数」という問題なら、こう問いかけます。「5で割って3余るってことは、あといくつあれば5でぴったり割り切れる?」「そう、あと2だね。じゃあ、7で割って5余る数は、あといくつあれば7で割り切れる?」「これもあと2だ!」。 「つまり、この数は『5と7の公倍数』から『2を引いた(2足りない)数』なんだよ」と、線分図を描きながら視覚的に説明してあげてください。「不足に注目する」という視点の切り替えができるようになると、魔法のように問題が解けるようになります。
第2章:国語「説明文・論説文(4)」〜見えない因果関係の糸をたぐる〜
第13回の内容分析
国語の第13回は、文章テーマが「人間と社会」、読解テーマが「因果関係(2)―〈因果関係〉の文脈―」です。 前回の第12回では「だから」「なぜなら」といった接続語を手がかりに因果関係を読み取りましたが、今回は「接続語が省略されている文脈」の中から原因と結果を読み取るという、一段レベルの高い読解スキルが求められます。また、「人間と社会」「多様性」「ルールと自由」といった、小学生にとっては抽象的で馴染みの薄いテーマが扱われるため、文章そのものへの抵抗感が強くなる傾向があります。

やるべきことの優先順位
1. 漢字と語彙の継続的な定着(優先度:高)
抽象的な論説文を読むためには、語彙力が不可欠です。「客観的」「普遍的」「多様性」といった言葉の意味がわからないと、文章が宇宙語に見えてしまいます。単語ノートを活用し、例文とともに意味を確認する習慣を継続しましょう。
2. 接続語を「補う」練習の徹底(優先度:高)
文章と文章の間に接続語がない場合、「ここには『だから』が入るかな?それとも『しかし』かな?」と、自分で接続語を補って読む練習を最優先に行います。
3. 「人間と社会」の背景知識のインプット(優先度:中)
「社会」とは何か、「自由とルール」はなぜ対立するのか、といった背景知識を、親子でニュースなどを見ながら会話の中で噛み砕いておくと、読解のハードルがグッと下がります。
わかりにくいポイントのわかりやすい解説
接続語がない文章から因果関係を読み取るのは、子どもにとって「見えないものを探せ」と言われているようなもので、非常に困難です。
ここでわかりやすく教えるコツは、「なぜゲーム」を取り入れることです。 テキストの連続する2つの文を読み、「Aの文が起きた。Bの文が起きた。さて、AからBへの間に『だから』と『なぜなら』、どっちの矢印が引けるかな?」とクイズ形式で問いかけます。 例えば、「今日は寝坊した。遅刻してしまった。」なら、「寝坊した(原因)→だから→遅刻した(結果)」と矢印(→)を書き込ませます。逆に「遅刻してしまった。寝坊したのだ。」なら、「遅刻した(結果)←なぜなら←寝坊した(原因)」と逆向きの矢印を書き込ませます。 「接続詞が隠れんぼしているから、矢印を描いて見つけ出そう!」と、手を動かして視覚化させることで、論理的な文脈を正確にたどる力が自然と養われます。
第3章:理科「気体・金属」〜性質と理由をセットで暗記の精度を上げる〜
第13回の内容分析
理科の第13回は「気体・金属」です。 酸素、二酸化炭素、水素、アンモニアといったさまざまな気体の性質(色、におい、重さ、水への溶けやすさ)や、それぞれの発生方法(使う薬品の組み合わせ)、そして気体の集め方(上方置換法、下方置換法、水上置換法)を学びます。また、金属の性質や燃焼、さびについても扱います。覚えるべき事柄が膨大で、知識がごちゃ混ぜになりやすい、理科における暗記の「壁」となる単元です。

やるべきことの優先順位
1. 気体の性質と発生方法の確実な暗記(優先度:高)
「酸素=二酸化マンガン+オキシドール(過酸化水素水)」「二酸化炭素=石灰石+塩酸」といった、基本の気体発生の組み合わせは、反射的に言えるレベルまで完全に暗記しましょう。
2. 気体の集め方と「理由」のリンク(優先度:高)
水上置換、上方置換、下方置換のどれを使うかは、「水に溶けやすいか」「空気より重いか」で決まります。この判断基準を確実にマスターすることが重要です。
3. 金属の性質の整理(優先度:中)
鉄、アルミニウム、銅などの基本的な性質や、磁石につくかどうかといった特徴を、表などを使って整理して覚えます。
わかりにくいポイントのわかりやすい解説
気体の集め方を学習する際、子どもは単に「アンモニアは上方置換」と丸暗記しようとしますが、これでは少しひねられた問題に対応できません。ここでわかりやすく教えるコツは、「なぜその集め方をするのか?」という理由をストーリーで説明することです。
保護者の方はこう声かけをしてください。「気体を集める時、一番純粋に(空気が混ざらずに)集められる最高の方法は『水上置換法』なんだよ。でも、水に溶けやすい気体だと、水に溶けてなくなっちゃうから使えないよね。だから、水に溶けにくい気体(酸素や水素など)は、ぜーんぶ水上置換法を使うんだ」。 「じゃあ、水に溶けちゃう気体はどうする? 空気より重ければ、下にたまるから『下方置換法(二酸化炭素など)』、空気より軽ければ、上にたまるから『上方置換法(アンモニア)』を使うんだよ」と、チャート図を一緒に描きながら整理します。 「水上置換法が一番のVIP待遇で、それがダメなら重さで決める」と優先順位をつけて教えると、頭の中がスッキリ整理されます。
第4章:社会「現代の日本と世界(2)」〜統計データと日本の課題を読み解く〜
第13回の内容分析
社会の第13回は「現代の日本と世界(2)」です。 日本の自然災害(地震、津波、火山など)と防災、そして人口減少(少子高齢化)がもたらす影響や、統計データで見る日本の産業のすがた(第一次〜第三次産業の割合の変化など)を学びます。また、非正規雇用や外国人労働者といった、現代の労働問題にも触れます。地理の総復習でありながら、公民分野や時事問題の入り口となる、グラフや表の読み取りが非常に多く出題される単元です。

■ やるべきことの優先順位
1. 人口ピラミッドと産業別人口グラフの読み取り(優先度:高)
富士山型、つりがね型、つぼ型といった人口ピラミッドの変遷や、年代別の産業別人口の割合を示すグラフは、テストで必ず出題されます。グラフの形と時代背景を一致させることが最優先です。
2. 自然災害と防災の用語の暗記(優先度:高)
ハザードマップ(防災マップ)や、阪神・淡路大震災、東日本大震災といった近年の大きな災害の名称と特徴、備えに関する基本用語を確実に押さえます。
3. 現代の労働問題のキーワード整理(優先度:中)
非正規雇用、終身雇用、外国人労働者といった、現代の日本が抱える課題について、言葉の意味を正しく理解しておきましょう。
■ わかりにくいポイントのわかりやすい解説
社会のこの単元で子どもが苦手とするのは、「統計グラフの読み取り」です。ただ数字や線の形を眺めているだけでは、記憶に残りません。
ここでわかりやすく教えるコツは、「グラフの変化を歴史(ストーリー)と結びつけること」です。 例えば、人口ピラミッドの変化を教える際、「昔の富士山型は、子どもがたくさん生まれて、お年寄りが少なかった時代だよ。でも今は、医療が発達してお年寄りが長生きできるようになり、逆に生まれる子どもが減っているから、下がすぼんだ『つぼ型』になっているんだね」と、なぜその形になったのかを説明します。
産業別人口のグラフでも、「昔は農業(第一次産業)をする人が一番多かったけれど、高度経済成長期に工場(第二次産業)で働く人が増えて、今はサービス業(第三次産業)が圧倒的に多くなったんだよ」と、日本の成長の歴史とリンクさせます。 夕食の時などに、「今は第三次産業が多いけど、パパ(ママ)の仕事は第何次産業だと思う?」とクイズを出して身近な生活と結びつけると、生きた知識として定着しやすくなります。

おわりに:受験生と、一番の伴走者である保護者の皆様へ
ここまで、四谷大塚6年上・第13回の各教科の学習ポイントと優先順位についてお話ししてきました。
6年生のこの時期は、気温も徐々に上がり、模試の成績や膨大な宿題の量に圧倒され、親子ともに精神的にも肉体的にも疲労がピークに達しやすいタイミングです。「こんなに頑張っているのに、どうして結果が出ないの?」「何度言っても同じミスを繰り返す…」と、不安や焦りで胸が押しつぶされそうになる夜もあると思います。
しかし、どうかご自身とお子様を責めないでください。 大人でも逃げ出したくなるような難しい課題に、11歳や12歳の子どもたちが必死に立ち向かっている。毎日重いテキストを背負って塾に通い、夜遅くまで鉛筆を握っている。その姿自体が、すでに奇跡のように尊く、計り知れないほど素晴らしいことです。
勉強が上手く回らない時は、思い切ってペースを落とし、「捨てる勇気」を持ってください。 算数の難問が解けなくても、素因数分解の計算が正しくできれば大成功です。理科の複雑な計算がわからなくても、気体の集め方の理由が言えれば花丸です。完璧を目指して親子で疲れ果ててしまうよりも、「今日はここだけ確実にしよう!」と目標を小さく設定し、達成感を積み重ねてあげてください。
「わかった!」「できた!」という小さな笑顔と自信の積み重ねが、やがて来る夏休みのハードな学習を乗り切るための最大のエネルギーになります。 お子様の一番の味方は、優秀な塾の先生でも、素晴らしい参考書でもなく、他でもない保護者の皆様です。温かいご飯と、「今日も一日よく頑張ったね」という心からの労いの一言が、お子様の背中を何よりも力強く押してくれます。
中学受験という長く険しい道のりですが、未来は「これまで」ではなく、「これから」の積み重ねで決まります。今流している汗と涙、そして親子の絆は、決して無駄にはなりません。 焦らず、他人と比べず、ご家庭のペースを大切に。明日からの学習も、一緒に前を向いて歩んでいきましょう。皆様の健闘を心から応援しています!




