【中学受験】6年生の全国模試を徹底活用!〜偏差値に振り回されず、弱点補強と志望校選びの武器にしよう〜【日能研全国模試 第4回 5月6日】
日能研全国模試 第4回 5月6日

こんにちは。中学受験に向けて日々頑張っているご家庭の皆様、本当にお疲れ様です。 いよいよ6年生となり、塾のテストや全国模試の回数が一気に増えてきたのではないでしょうか。今回は、6年生のこの時期に実施される全国模試の結果を振り返りながら、成績データの正しい見方、各科目の課題の洗い出し方、そして志望校の選び方について、まとめてお話ししたいと思います。
■ 1ヶ月に複数の模試があるのは「最高のアウトプット機会」!
6年生になると、「えっ、今週もまたテスト?」と思うくらい、1ヶ月の間に多くの模試が組み込まれることがあります。次から次へとテストに追われ、復習が間に合わないと焦ってしまう保護者様も多いかもしれません。
しかし、短い期間に多くの模試を行ってくれることは、実は「受験生にとって非常に重要で、ありがたいアウトプットの機会」なのです。 これまでの数年間でインプットしてきた膨大な知識を、初めて見るテスト用紙の上で「引き出す(アウトプットする)」練習は、家での自習だけではなかなか身につきません。制限時間の中で頭をフル回転させる実践経験こそが、本番での得点力に直結します。
また、成績表が返ってくると「偏差値」ばかりに目が行きがちですが、「偏差値は受ける母集団(テストの種類)によって変わる」という大前提を忘れないでください。受ける層が異なれば、同じ実力でも偏差値は高くも低くも出ます。 ですから、偏差値の上下だけで一喜一憂するのではなく、「頻繁にある模試をうまく活用して、今の自分の弱点を見つけ、本番までに補強していく」という前向きなサイクルを作ることが大切です。模試は成績を決めるものではなく、「合格のための健康診断」だと捉えましょう。
■ 復習の鉄則は「正答率50%以上の間違えた問題」を優先すること

成績を効率よく上げるための魔法の指標があります。それは成績表に記載されている「全体の正答率」です。 実際のデータを見ると、「青い正答率グラフの問題(多くの人が正解している基礎・標準問題)が正答なら、偏差値が大きくアップする」というシミュレーションが載っています。
つまり、誰も解けないような難問を解き直す必要はありません。「受験生全体の半数以上が正解しているのに、自分が落としてしまった問題」に絞って復習するだけで、劇的に成績は安定します。
それでは、複数回の模試データをもとに、各科目の具体的な評価と優先すべき課題を見ていきましょう。
日能研全国模試 第4回 テスト結果


各科目の詳細分析と今後の課題を見ていきましょう。
【国語】


<評価>
ことわざなどの知識問題は定着してきており、日頃の基礎学習の成果が出ています。
<今後の課題>
一方で、全体正答率が70〜80%を超えるような基本的な漢字(「永久」「規則」など)でのケアレスミスが散見されます。また、正答率50〜60%台の「記述問題」や「要約」で部分点や不正解になることが多いようです。文章の意図を読み取り、指定された文字数でまとめる練習が必要です。模範解答と自分の解答を見比べ、「どのキーワードが足りなかったのか」を確認する復習を優先しましょう。
【算数】


<評価>
四則混合計算など、基礎的な計算問題は非常に高い正答率で確実に正解できており、素晴らしい土台ができています。
<今後の課題>
課題は、全体の60〜80%が正解している「割合・相当算・平均算」などの一行問題や標準的な文章題での取りこぼしです。図形の難問などに手を広げる前に、まずは基礎〜標準レベルの単元の穴を埋める学習を最優先にしてください。この「みんなが取れる問題」を確実にするだけで、算数の偏差値は40台前半から45〜52付近まで一気に跳ね上がるポテンシャルを秘めています。
【社会】


<評価>
問題によって正解できているものもありますが、全体的に知識の定着にムラがあり、「知っていること」と「曖昧なこと」の差が激しい状態です。
<今後の課題>
「都道府県の特産物や位置」「歴史の基本的な時代区分」など、正答率が70%を超える基礎知識での失点が目立ちます。社会は暗記の反復がそのまま点数に直結します。一度で覚えられないのは当たり前なので、焦らず白地図や基本テキストを使って「場所・名前・理由」をセットで確認し、知識の抜け漏れを一つずつ潰していきましょう。
【理科】


<評価>
複数回の模試において、偏差値50前後を記録するなど、4科目の中で最も安定して高い実力を発揮しています!植物や地層などの知識分野もしっかり得点できており、大きな自信にして良い科目です。
<今後の課題>
得意科目をさらに伸ばすための課題は、水溶液や光の反射、電気回路といった「グラフの読み取り・条件整理」を含む物理・化学分野です。知識がなくても、問題文やグラフの情報を落ち着いて整理すれば解ける問題で失点しているケースがあります。問題文の条件に線を引くなど、慎重にデータを読み取る練習を積んでいきましょう

志望校選定グラフから見る、今後の併願戦略


次に、「志望校選定グラフ」を活用した目標設定についてお話しします。 成績表のグラフでは、中央付近にある「黄色い縦の帯」が現在の自分の実力(偏差値帯)、各学校の横に引かれている「オレンジ色のバー」が合格に必要な目安を示しています。
1. 確実に合格を狙える「適正・安全圏」の学校 オレンジのバーの左端が黄色い帯にかかっている、あるいは帯より左にある学校です。今回のデータでは、1月受験校(和洋国府台女子、星野学園)や、2月前半日程(桜丘、跡見学園、女子美術大学付属など)に、十分合格が狙える学校が複数リストアップされています。1月受験で「合格」の成功体験を積むことは2月本番への大きな自信になるため、この中から確実に押さえとなる学校を実際にいくつか見学しておくことをお勧めします。

2. これから努力して届かせる「目標・チャレンジ校」 オレンジのバーが黄色い帯よりも右にある学校(大妻、山脇学園、成城学園など)は、現時点では少し背伸びが必要な学校です。しかし、前述した「正答率50%以上の間違えた問題」を復習して基礎を固めるだけで、偏差値は5〜10ほど上がり、十分に手が届く距離に入ってきます。この中から「どうしても行きたい!」と思える学校を見つけ、日々の勉強のモチベーションにしていきましょう。
終わりに

6年生の春から夏にかけては、やらなければならない課題も増え、思うように成績が伸びずに焦りを感じてしまう時期かもしれません。 しかし、模試はあくまで「本番に向けて自分の弱点を教えてくれるナビゲーションシステム」です。「ここが苦手だと今のうちにわかってラッキー!本番までに直せる!」という前向きな気持ちで、模試の多さを逆手にとってアウトプットの力に変えていってください。
子どもたちは、大人には想像もつかないプレッシャーの中で、毎日机に向かって本当によく頑張っています。結果が出ない時は、子ども自身が一番悔しい思いをしています。 保護者の皆様はどうか「できなかったこと」を責めるのではなく、「計算は全部合っていたね!」「理科の成績、すごく安定しているね!」と、まずは「できたこと」をたくさん見つけて褒めてあげてください。

中学受験は長いフルマラソンです。息切れしないように、親子でしっかりとコミュニケーションを取りながら、一歩一歩前へ進んでいきましょう。日々の小さな努力の積み重ねと、数多くの模試から得た経験値は、必ず最後にお子さんの確固たる実力となって花開きます。心から応援しています!


